禁域―秘密の愛―【完】
「あ、あの………」
「ん?」
「………お、お暇ですか?」
「え? いつ?」
「20日………」
私がそう言うと、巧は驚いた顔をした。そして、優しく微笑んだ。
「……….なんで?」
けれど、巧は一言も"誕生日"という言葉をださない。
まるで私がその言葉を言うことを期待しているかのようだ。
「だ、だって、その………っ」
「言わないと分からない」
巧が、意地の悪い笑みを浮かべる。
絶対、わざとだ………!
私にどうしても"誕生日"って言葉を言わせたいんだ。
「意地悪っ………」
私がこういう事をハッキリ言うのを、苦手だって事知ってるのに。
「………瞳の口から聞きたいんだよ。ん?20日が何だって?」
ああ、もう。本当にこの人はーーー
「だから………っ、20日、巧の誕生日でしょ?お祝いしたいのっ………!2人で会いたいのっ………!」
私は観念しそう言った。
ああ、もう………! 顔から火が出そう。