禁域―秘密の愛―【完】
「………俺から、誕生日のこと言おうと思ってたけどな。瞳の口から聞けた。………それだけで満足した」
巧は、嬉しそうにニッコリと笑う。
ああ、また………その笑顔は反則だよ。
私は、今までの巧の意地悪をそれだけで許してしまった。
「じ、じゃあ………いいの?」
「ああ、一緒にいよう」
「う、うん………!」
ーーーー良かった。誕生日のことを教えてくれた、かれんちゃんに感謝だよ…………。
「………ただ」
「え?」
「ただ………その日は、昼間に桐谷商事の重役や関係者を集めた誕生会を開くことになってるんだ。これは、毎年のことなんだが、今年はかなり盛大にやるみたいだ。………本格的に、俺を桐谷商事の次期社長として紹介するみたいだな………だから、瞳」
「………うん。分かってる……」
昼間は………会えないってことを、巧は言いたいんだ。
そっか……そうだよね。普通の男子高校
生だったら、昼間に誕生日を一緒にお祝いできたかもしれない。
でも、巧は………
普通の男子高校生じゃないんだ………。桐谷家という様々な方面で大きな影響力を持つ家系を背負った……ただ一人の人。