禁域―秘密の愛―【完】


ーーーーそれから、数週間後。季節は5月初旬。

私達、三年生はまるで毎日のように課外授業や受験に向けての模擬試験に追われていた。

そのためか、同じクラスにいても巧と話す時間は少なく、巧も巧で家の事で色々あるらしく暇があれば直ぐに帰ってしまう。

そんな忙しい日々だからか……私のあの時に屋上で感じた不安は、あまり普段では思い出せなくなっていた。

でも、ふとした時に……感じてしまうのは、やっぱりあの時の巧の様子に違和感を感じているままだからだ。

何とかしなきゃいけない。

そう思うのに……巧と話す時間がない。

そんな、不満が溜まる毎日。

「綾瀬は、経済学部とかどうだ?白浜女子大の」

今日は、担任の先生と二者面談だった。そろそろどこの大学に行くか本格な進路を見据え定めなくてはならない。

前々から、進路希望調査票を何度か提出していたけど、最終決定がそろそろになってきた。

「白浜女子大………」

日本でも、有数の名門私立女子大学だった。今の家からは、少し距離はあるけれど、通えないことはない。

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