禁域―秘密の愛―【完】
意識が遠くなりそうだ………。
でも、いや。このままじゃ、本当に私達は後戻りできなくなる………。
「や……巧、やっ……」
巧をなんとかして突き放そうとするが、巧の力が強すぎて腕がビクともしない。
そうしている間にも、巧は私の中へ入ろうとしていた………。
「いや………いや………いやぁーーーーーッ……!」
私は………名一杯の力を振り絞り叫んだ。
いつも、私を救ってくれた巧に届くように…………。
その瞬間、涙が私の頬を流れ……私の唇を奪おうとしていた巧の頬にそれが触れた。
その時………
「………っ」
巧の………動きが止まった。
「た、く、みっ………」
涙を流し続ける私を………巧は目を見開いて見つめる。
そして、今までにないほど傷ついたような顔を私に向けた………。
「………っ、俺はっ……」
苦しそうにそう言うと………巧は私からそっと離れる。
「巧っ………」
そして………
「俺は……お前を傷付けることしかできないのか………?」
そう、低い声で………呟いた。