禁域―秘密の愛―【完】

「報酬なんて…………いりません。それに、あなたの指図なんて私には受ける筋合いなんてない」

「…………なんだって?」

巧のお父さんは眉をひそめた。険悪なムードが更に悪化した。けれどもうどうでも良かった。


巧を失うかもしれない以上の恐怖以外に…………今の私には怖いものなんてないのだから。


「綾瀬 瞳…………君は、誰に口をきいてるかわかってるのか?たかが高校生の小娘が一企業のトップに立つこの私に楯突く気か?」

「あなたの立場なんて、関係ないです。…………これは、巧と私の問題です。私達の中で解決するものだと思います。だから他の誰の指図も受けません…………けど」

私はその言葉を呑み込んだ。


ーーーーできれば言いたくなかった。それは………最も私が望んでいないことだから。



「もし………巧が、それを望むなら…………私は別れるつもりです」

だけどそれが、巧の結論で、私達の最後なら。受け入れないといけないと思っている。



私達の現実がその答えを出したなら…………。







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