禁域―秘密の愛―【完】
「え〜? でもさ、瞳の中では完全に桐谷君の好感度マックスじゃん。こんなの初めてじゃない?
今まで男子に対して、ひとっつも褒めるどころか、興味を示さなかった瞳がだよ?」
「ッ、だからって………」
私が………、桐谷君を好きなんて。
「あり得ないよ………」
まだ、少し喋っただけだし。それに桐谷君は、大企業の一人息子。
一般庶民の私とは、住む世界が違う。
そんな雲の上の人と喋っただけでも奇跡に近い。
………普段なら、絶対に手の届かない人だ。
「何?ひょっとして、桐谷君とまだそんなに関わったことも無いし、大企業の跡継ぎだしとか考えてる?」
「えっ!?愛ちゃん、何で分かるの!?」
「まあ、普段から部活で、色んな登場人物の細かな表情の変化を研究してるからね。そこいらの洞察力じゃないよ〜?
まあ、瞳はそれでなくても分かりやすいけど?本当に純粋なんだから!」
「あ、あはは………」
もはや、私は苦笑いするしかなかった。
愛ちゃんは絶対に敵にまわしたくない。