禁域―秘密の愛―【完】


「え〜? でもさ、瞳の中では完全に桐谷君の好感度マックスじゃん。こんなの初めてじゃない?
今まで男子に対して、ひとっつも褒めるどころか、興味を示さなかった瞳がだよ?」

「ッ、だからって………」

私が………、桐谷君を好きなんて。

「あり得ないよ………」

まだ、少し喋っただけだし。それに桐谷君は、大企業の一人息子。
一般庶民の私とは、住む世界が違う。

そんな雲の上の人と喋っただけでも奇跡に近い。

………普段なら、絶対に手の届かない人だ。


「何?ひょっとして、桐谷君とまだそんなに関わったことも無いし、大企業の跡継ぎだしとか考えてる?」

「えっ!?愛ちゃん、何で分かるの!?」

「まあ、普段から部活で、色んな登場人物の細かな表情の変化を研究してるからね。そこいらの洞察力じゃないよ〜?
まあ、瞳はそれでなくても分かりやすいけど?本当に純粋なんだから!」

「あ、あはは………」

もはや、私は苦笑いするしかなかった。
愛ちゃんは絶対に敵にまわしたくない。


< 22 / 714 >

この作品をシェア

pagetop