禁域―秘密の愛―【完】
「何それ…………」
「………最悪だな」
私の話を聞いた後、かれんちゃんと藤咲君は苦い顔をしながらそう口にした。
「園屋 優斗か…………。そういえば、藤原が言ってたな。本当はあの合コンは、元カレだった、園屋とよりを戻したいが為に、藤原が共通の知り合いを呼んで開いたものだって。だから他の女も、藤原が園屋とくっつくように協力してたんだと」
「………やっぱり、そうだったんだ」
「…………けど俺の高校時代の同級生に、園屋と同じ大学に通ってたヤツがいたから、人となりを聞いた。
そしたら、まぁとにかく坊ちゃんで顔も良いからモテて勉強もそれなりにできるから、かかなり目立ってたらしい。
けど、女遊びは相当派手だったらしいぞ。何でも特定の女を作らないんだと。いわゆるセフレは沢山いたらしいけどな。その中で、私は園屋の彼女だって言い張る女も出てきたと聞いたから、藤原と園屋が付き合ってたかは定かじゃないが…………でも、まぁどう転んでも最低な奴だ」