禁域―秘密の愛―【完】


そうだ。本当に、園屋さんとの事は忘れよう。


次に向かって、良い出会いを探さなきゃ…………。

巧じゃなくてもいいって、巧以上に好きだって思えるそんな人をーーーー。







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そして、かれんちゃんと柴咲君がアパートに来てから数週間が経過しようとしていたそんなある日のお昼休憩の事。

「綾瀬!」

部長である原口さんに突然呼ばれた。

何だろう…………。いつも部長は我先にというように、社内食堂の方へと突っ走るのに。

「何でしょう、部長?」

不思議に思いながらも、私は部長に返事をした。

「お前、夜空いてるか?よかったら飯でも食べないか?」

「えっ?」

「話があるんだ、……ああ、仕事の事じゃない。プライベートだ」

「ええっ……」

私は驚きを隠せなかった。原口部長といえば宣伝部では本当に気さくな人として有名だけど公私混同をわきまえてか一社員と食事に行くなんて滅多に無いのに…………。







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