禁域―秘密の愛―【完】
「今咲きそうなのは、夏の花だよ。ほんの数ヵ月前まで小さな蕾だったのに、もうこんなに大きく育っているなんて凄いよね?植物の力は偉大だよ」
「………綾瀬が、今まで大切に育ててきたからだろ?ちょっとは自分を褒めたらどうなんだ?」
「ううん。この子達が、精一杯生きようとしてるからだよ。私はその手伝いをほんの少ししてるだけだから」
「遠慮深いな、相変わらず………」
桐谷君は微笑すると、私の隣にしゃがみ込んだ。
わ………。なんだか、距離が近い。
今までも、園芸部の男子と時たま協力して、今みたいに近い距離で学級庭園の手入れをしていたのに。
桐谷君が隣だと大分緊張する…………!
ああ。私本当にどうしてーーー
その時だった。
視界に………にょろにょろ動く物体を発見した。
ーーーまさか。
サーッと血の気が引いていくのを感じる。
まさか………
「カタツムリーーーッ!!!」