禁域―秘密の愛―【完】
「…………好きだよ。誰よりも何よりも…………君が好きだ」
甘くでもどこか真剣な声で………優斗さんはそう私に囁いた。
それは、今の私にとってこの上ない幸せだったーーーー。
「優斗さん…………!」
私も…………、私もーーーー
「好きです………。あなたのことが好きですっ………」
「瞳………」
優斗さんと、自然と視線が合う。そして私は、その温かい腕に包まれて………
「っ………」
優斗さんとキスをしたーーー。
「………俺を、どうか信じて。必ず瞳だけを………これからは見ていく。幸せにするから」
「はいっ………」
私はもう迷わない。優斗さんを信じられる。こんなにも強い想いで…………
ねえ………巧。
やっと………やっと、私はあなたの言う幸せを掴んだよ。
あなたがいなくても違う人と幸せになれる…………そんな未来を。
芽生えた想いはもうぶれないことをーーーー。