禁域―秘密の愛―【完】
「あ、いえ………」
「そしたら、デリバリーを頼もう。そこのテレビの横に、色んなレストランのリストがあるから、メニュー見て好きなの選んで」
「はい、あ、ありがとうございます」
「あ、それと」
「…………?」
不意に優斗さんは、私の隣に座った。そしてーーーー、
「……んっ……」
ゆっくりと………彼は私の唇を包むように、キスをした。
「っ、…………ゆ、優斗さんっ?」
いきなりのことに顔をすっかり赤くし戸惑う私を見て優斗さんは
「さん、はなし。それと、敬語で喋らないこと。俺達はもう恋人同士なんだから。今度、敬語で喋ったり、さん付けしたりすると今のやつより激しいキスをするよ?」
「………ちょ、それはっ……」
「可愛い。また顔を赤くして………本当に瞳は可愛い。幸せだよ、俺は…………瞳」
「ゆ、優斗っ………」
本当に、幸せそうに笑う………優斗。その甘い言葉にすっかり翻弄されながらも、私はすごく温かな気持ちになった。