禁域―秘密の愛―【完】
ーーーーそして、数日後。
『えっ!?ついに、園屋のお坊ちゃんと付き合ったの!?』
かれんちゃんに私は電話をして、優斗とのことを報告した。
「うん………。色々大変な思いしたけど、なんとかね」
『そうなんだ………。でも私、なんか悪いことしたね。蓮と愛ちゃんもいたのに………瞳ちゃんにとんでもないこと言っちゃって………間違ってた』
「ううん、凄く心配してくれてるって分かってたから…………何も思ってないよ。むしろ、ありがとう」
「それなら、よかった。しかも、瞳ちゃん今とても幸せそうだし」
「うん、凄く幸せ」
こんなに、幸せな時って最近あったかなって思うくらいに。
巧がいなくなってから、どこかあいていた心の穴を、優斗が一気に埋めてくれているような感じだ。
「藤咲君にもお礼言っておいて。最終的に優斗の元に、行かせてくれる勇気を持たせてくれたのは………彼なの」
『そう、それ聞いて悔しかったわ。蓮に先超されちゃった…………って。今日は夜勤だからいないけど伝えとく』