禁域―秘密の愛―【完】
「瞳………。あたし、瞳のいいとこ言っていい?」
「っ、えっ?」
「誰にでも、優しいところ。人の見えない所で精一杯の努力をしているところ。
何でも丁寧に仕事をやって、その柔らかな口調は相手を癒す。
こんなに………いい所、沢山持ってるじゃない?
あたし、いつも思ってた。どうして瞳は………、そんなに自分を卑下するの?
頭の良さだって、あの子たちに負けないじゃない。
外見なんていくらでも変えられるし、それでなくても瞳は充分可愛い。
いい?内面が顔をつくるの。結局は、瞳みたいに、人を思って行動するような子が皆に好かれるの」
「っ、愛ちゃん………」
「ただ………、自分達が作り上げたイメージだけで人の評価をして、簡単に人を見下したりするような人は、絶対に嫌われるし相手にもしてもらえなくなる。
いくら美人でも頭が良くても………、そんなもんよ?物語では、そんな奴らは必ず最終的には痛い目に遭うしね。
それとも、何?瞳が好きになった桐谷君は、そんな上辺だけのものだけ見て人の評価をする人だったの?」