禁域―秘密の愛―【完】


「あたし、高校の時から思ってた。桐谷君って、何よりも集中力が凄いじゃない。授業中はもちろんだけど、特にテスト前とか、自分が達成しないといけない目標が目の前にある時。そのせいもあって成績優秀だったと思うのよね。だから、どうせ今回も………その婚約者の実家に貸りている借金を一刻も早く返済するために、仕事煮詰めてるんでしょ?結果、瞳には会えてない」

「………あ、うん………」

確かに巧とは箱根以来会っていなかった。まさか、そこまで分かってるなんて…………。やっぱり愛ちゃんは洞察力が凄い。

「だから、瞳も不安そうっていうか………寂しそうな顔してるわよ。だから、桐谷君に会うのよ。何があっても。そうすればちょっとは瞳も安心するでしょ?」

「愛ちゃん…………」

「…………そういうことか。瞳さん、もし今の彼氏から連絡が来たら俺達に任せてよ。良い言い訳考えとくから」

「翔季君…………」

二人とも………やっと、恋人同士になったんだから早く二人きりになりたいに決まってるのに。

「ありがとう。本当に………ありがとう」




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