禁域―秘密の愛―【完】
「もうそろそろ、出発しないとな………。午後から仕事だ」
「日曜なのに………大変だね?」
「でも桜庭家の事業だからな………無下には出来ない」
「っ、そっか……」
どんなに激しく求め合っても、愛し合ってもまだ巧は………朝香さんの婚約者なんだ………。
私も………
ーーーーその時だった。
「………あっ」
私はスマホがなってる事に気が付いた。
こんな早い時間に一体………
「………!」
私は画面を見た瞬間ーーーー、息を呑んだ。
優斗からだ………。
「………っ」
「……優斗さんか?」
スマホの画面を見て硬直する私に巧がそう尋ねてきた。
「うん…………」
何度、巧と夢見たとしても私は現実に戻されてしまう。
決して何も解決していない。
巧と優斗の想いに挟まれている現実にーーーー。
「………この間もかかってきただろ。俺のことは気にする必要無いからでるんだ」
巧が私に気遣ってか………そう言ってくれた。