禁域―秘密の愛―【完】


「ごめ………んなさい………」

巧の手を握りながら、私は………そう言うことで精一杯だった。

「………あ、いや。俺もごめん……。取り乱して………」

優斗の声も心無しか落ち着きを取り戻した。

「………何してた?昨日も何度も電話したけど、でなかったから心配したんだ。アパートまで行ったけど明かりがついてないし」

「え、っと………友達と食事に行ってたの………。それで、久々にお酒を飲んだら酔いつぶれちゃったみたいで………それでそのまま友達の家で寝ちゃった………」

私は、今考えついた精一杯の嘘を………優斗についた。

昨日何をしてたかなんて。今、隣に誰がいるかなんて。言えるわけがなかった………。

「そうだったのか………。瞳はお酒が弱いからな。気をつけて飲むんだぞ」

「心配かけてごめんね………」

「………いや。瞳が楽しんでるみたいでよかったよ」

< 461 / 714 >

この作品をシェア

pagetop