禁域―秘密の愛―【完】
その時…………
「………驚いたよ。綾瀬 瞳ちゃん」
「ーーーー!?」
啓史さんが、いつの間にか………私の後ろに立っていた。
「まさか君が優斗君の恋人なんて。………巧とかつて愛し合ってた君が」
「…………!!」
身体が………勢いを持って震えだす。
やっぱりこの人は………巧と私のことを覚えている。知っている。
怖い。怖い。ーーーー怖い!!
「って、………どうしたの?顔が青ざめてるけど?」
「……っ」
「安心しなよ。別に、今更昔のことを優斗君に言うなんてマネしないよ。それに君と巧が高校生の時の事だし、何より君達は完全に切れてるんだろう?…………何をそんなに怖がる必要があるの?」
「あ………」
その啓史さんの言葉で気が付いた。
この人は…….巧と私の昔のことは知っているけれど。
今の事は……私が、巧とまた関係を持った事は知らないんだ…………。
「君だって、いい加減巧のことは忘れているはずだ。巧も、なんだかんだで朝香ちゃんとずっと付き合ってたしね。………そうだろう、瞳ちゃん?」