禁域―秘密の愛―【完】
「………瞳?そろそろ、皆が来るから中に入ろう」
「あ、う、うん………」
「瞳さん!」
その時、朝香さんが………巧と一緒に私の方に寄ってきた。
「お久しぶりです。今日は、色々大変だと思うけど頑張ってね!瞳さん、本当に優しくてその上、品も教養もあって良い方だし、きっと優斗君の恋人として皆様に認めてもらえるわ。私が保証する!」
「朝香さん………」
褒められているのは有難いけれど、朝香さんの隣にいる巧を見るとどうしても遣る瀬無い気持ちになる。
「ね?巧もそう思うでしょう?」
「えっ………」
その時、私は言葉を失った。
やだ………。ーーーーどうして、どうして、そんな事をあなたが巧に聞くの……?
「………ああ。俺もそう思う」
「………っ」
分かってる………。今、巧がこの場でこんな風に返事をしないといけないのは。
だけど………胸が痛いよ………。
本当に愛してるのは巧なのに………、私は巧の恋人だと言う風に振舞うことさえできない。
ごめんね………。巧…………。
優斗の隣にいる私はずっと………ずっと、あなたをこんな風に傷付けていたんだね………。