禁域―秘密の愛―【完】
「君は俺の妻になるんだ。 結婚するんだよ」
「えっ………?」
その時、今まで真っ白だった私の頭の中に一筋の光のようなものが煌き、ハッキリと優斗が私に言った言葉が浮かぶ。
ーーーー結婚
それは、愛する人と一生共に一緒にいると誓いをしそして契約を交わしたもの。
愛する人……………
昔から、ずっとずっと。 私にはただ一人だけ愛する人がいる。
どんなに他の誰に必要とされても、愛されても。身体を交えて、その快楽を覚えさせられても………私にとってそれはベストな状態じゃない。
ーーーー巧
私の………世界で一番愛しい人。 そして、どんなに時が経とうとどんなに過酷な状況に呑みこまれようと………私の心と身体全てを愛してくれる人。
彼は………巧は
「私、の………」
私の………ただ一つの幸せーーーーー。
「瞳。そういう事だから早く元気になって、父と母に会いにーーーー」
「………きない」
「瞳………?」
「私、は………優斗と結婚する事は出来ない………」
朦朧とする頭の中で私が出したただ一つの答え。
巧は、私の唯一無二の幸せーーーー。
私は、それを何があっても譲る事は出来ない………。