禁域―秘密の愛―【完】
「………っ」
血走る目で………私を見つめる優斗。その瞳の奥深くにある怒りの炎に私はふと、言葉を無くした………。
わかっている…………
あんなにも巧を評価してくれた優斗を………そして、私を真摯にこんなにも愛してくれている優斗の気持ちを私は全部裏切った。
だからこそ、優斗が今残酷な言葉を私に向けているんだと………。
分かっている………私に怒りを向け続ける優斗を私は決して責めることは出来ない。
けれど…………、けれどーーーー
「…………優斗。私は………あなたに責められるべき事をした。そして、朝香さんにも………決して、許される事じゃない。だから………あなたに責められ続けるのを私は止められない。 だけど………、巧の事だけは………取り消して」
「………何だと?」
「ーーーー巧は………決して、桜庭家の財産とその地位の為に私と別れたんじゃ無い!! あの時の巧は………必死だったの! !自分の背後に、負わされた沢山の従業員の幸せな生活を守る為に………!!だから、だから、巧はっ…………!!ーーーー………!!」
その時………辺りが景色をグラリと変形させた。
目眩が………する…………。