禁域―秘密の愛―【完】


力を振り絞り出した言葉。 それに、優斗はどこか驚いたように目を見開いていた。




私達の間には、嫌に長い沈黙が流れた。 そしてーーーー



「………良いから、休むんだ」


………優斗はその一言だけを私に残し、病室の扉を再び閉めた。

私の意識もその瞬間、遥か彼方へと遠ざかっていったーーーー。



ーーーーーーーーー


入院してから約二週間が経とうとしていた。

明日にはもう退院できるらしい。 ただの過労だったのにここまで入院をしなければならなかったのは、少なくとも、優斗の力が動いていたのだと認めざる終えなかった。

「………はぁ」

私は、どこからか吐き出した溜息と共に、病室の窓を開ける。 ずっと外に出ていない。

………ここに入院してから、来るのは優斗だけだった。

彼は………巧の話も、結婚の話もする事は無い。ただ、私の所に来るたびに私を抱き、"愛してる"と何回も繰り返し言う。

一方で、私はーーー、長く病室に閉じ込められている事から心身ともに疲れ、それに抵抗もしなかった。


ただ、一つ懸念が心の中には常にあった………。
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