禁域―秘密の愛―【完】
『なぜ、朝香が関口の所に…………』
「…………巧。 あなたの言いたい事は、何となく想像はついてるわ。 それにここには瞳さんもいる。 だから早く来てちょうだい。今さっき、優斗君達がここを出て行った所なんだから」
『…………瞳が!? そこにいるのか!?』
「! 巧っ…………」
電話ごしに聞こえた巧の声に泣きそうになる。
ダメだ…………私。 電話ごしなのに。 巧が目の前にいる訳じゃないのに。
こんなにも、もう巧の事を好きな気持ちが溢れる…………。
やっぱり巧を諦めるなんて…………出来ない…………。
「ええ、そうよ。言っとくけど嘘じゃないから。来れば分かるわ」
『…………朝香、お前どうして瞳と俺を会わせるような事……………』
「…………気が変わったの、色々と。 いいから早く。…………ね」
『…………あぁ。分かった』
朝香さんは電話を切った。 そして私の方を振り向く。
「巧がここに来るわ、瞳さん。関口さん。優斗君達の事は確かに不安だらけだけれど、まだ明日になったわけじゃない。 方法を考えるのよ。巧と瞳さんが一緒にいられる方法を」