禁域―秘密の愛―【完】


「た、くみ…………」

ベッドに押し倒されると、巧は私の事をとこれでもかというほどキツくギュッと抱き締めた。


「………絶対に、帰ってくる」

「………うん」

「瞳を………"あの時" みたいに、離したりしない」

「………うん」



ーーーーー "あの時"


巧が言いたい事は直ぐに分かった。福岡で、巧と別れると知りながら抱かれたあの夜…………。

「だから………また会う日まで、俺の全てを覚えててくれ。俺の身体、そして心………全てお前のモノだ」

「っ、うんっ………」

私は、笑って頷くと巧の頬をそっと掴み、キスをした。

「同じだよ………巧。だから………」

私の身体も、心も………全て巧のモノ。
この先、何があっても巧だけ。


だから………だからーーーー

「ああ。…………これでもかと言う程、愛してやる」

「たく、んぅっ………、…………あ、ぁ………ッ!! んぁッ………」

巧はそう言うと、再び私の唇を深く塞ぎ、下着を一気に剥いで、私の下半身をその指で激しく搔き乱し始めたーーーー


"今日は…………壊れる程、私を求めて"


まるで呑み込んだその言葉を汲み取ったかのように………。





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