禁域―秘密の愛―【完】
「…………巧君」
優斗は、私をそっと離すと巧の方を向いた。さっきまでは怒りに満ち溢れていた目をしていたのに今ではそれが無く、いつもの優斗に戻っていた。
でも………どこか意思を感じさせる強い目をしている。
「…………君は、本当に瞳を好きなんだね?」
「ーーーーはい」
「俺もだよ。 何にも変えられない程………、瞳の事を愛している。 きっと、巧君に負けない程にね」
「優斗さん………」
「でも俺は…………、今は瞳の手を離すよ」
その言葉を聞いた瞬間、巧と私はもちろんその場にいた誰もが目を見開き優斗に注目した。
「瞳の気持ちが巧君にあるのはよく分かった。………でもね、俺の大切な女性を生半可な弱い男には渡したくない。だから………巧君」
「はい」
「もしーーーー、君が本当に瞳を俺から完全に奪いたいのであれば。何が何でも三年以内にアテラ社と新エネルギーに関する契約を結んでこい。 世界各国からの押し寄せる猛者と、アテラ社からの刺客を切り抜けてみせろ。必ず」