禁域―秘密の愛―【完】
巧はそう言って、優しく微笑んだーーー………。
「うんっ、待ってる………。私、 巧の事を信じて待ってるよ………」
「瞳………」
「巧っ………」
私達は、自然と抱き合っていた。 愛ちゃん達もいたし、通勤、通学中の人達も何事かと言いたげに私達を見ていたのが分かったが、気にならなかった。
…………ただーーーー、"一生"という言葉を巧と叶えられる時がすぐ側まできているという事がとても嬉しくて、それ以外は何も考えられなかった。
「瞳ちゃんと桐谷君………良かった。私まで嬉しい。愛ちゃんもそう思うでしょ?」
「勿論よ!本当に後もう少しね………二人が一緒にいられるまで。こうなったら後三年とことん付き合ってあげるわよ、二人に。ねっ、かれんちゃん」
「決まってるじゃない!」
「ありがとう………愛ちゃん、かれんちゃん」
「あぁ………ありがとう」
いつも私達の事を自分達の事のように喜んでくれる二人には感謝しかない。
でもそれ以上に………
「…………全く。 いつでも、どこでも二人の世界なの? あなた達」
「何度も言うけど………今は手放すというだけで俺はまだ瞳を諦めてはないからね? 瞳を泣かせるような結果になったら、遠慮無く奪いにいくから」
朝香さん………そして、優斗が私達を少なからずとも認めてくれた事が救いになったーーーー。