禁域―秘密の愛―【完】


「…………瞳」

そして、巧はゆっくりと私を離すと凛とした眼差しで私の目を見てきた。

「何………?」

「…………今から、行きたいところがある。 一緒に来てくれ」

「えっ………?」

私は驚きの眼差しで巧を見た。 飛行機の時間まで後もう少ししかない。なのに、一体どこへ行くというの?

「巧、でもあまり時間が………」

「そうだ、巧君。一体、また君は何を考えてーーーー」


「優斗さん。俺は前から思っていました。………あなたと朝香に瞳との事を認めてもらった暁には、俺達には次に絶対に会わなければならない人物が二人いると」

「えっ………?」

「瞳………。 お前も考えてみたら、直ぐに分かるはずだ。 一つ目は高校時代、俺達を最も阻んだ人。そして二つ目は………俺達を最も励まし応援してくれた人だ」


巧にそう言われ、記憶を辿ると………直ぐにその答えは見つかった。


それはーーーー


「巧のお父さんと………おばあちゃんの所だ………」



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