禁域―秘密の愛―【完】


"巧と一緒にいられるのなら何でもする"


その言葉に嘘や偽りなど何一つもない。




ーーーー巧と一緒にいたい。 ただ、それだけなの。


どうか、どうか認めてーーーー…………。


頭を下げながら、私が願い続けていたのはただ、巧との事。



ーーーー沈黙が長く流れた………その時だった。

「…………いい加減に認めたらどうなのかね、 桐谷さん」

「…………!?」

突如、聞こえてきた懐かしい声に巧と私は後ろを振り向いた。


そして………その姿をこの目で捉えた途端に私は驚きを隠せなかった。


「お、おばあちゃん…………?」


「ば、ばあちゃん………!」

そこにはヘルパーさんに連れられた車椅子に乗った巧のおばあちゃんがいた。
そして、その傍にいるのは朝香さんと優斗…………。

突然の思いがけない来訪者に巧も私も言葉を失う。


「真野さん、私を瞳ちゃんのところに」

ヘルパーさんにおばあちゃんはそう告げると私の元に来た。 そしてーーーー


「…………よく、巧の元に帰って来てくれたね。ありがとう、瞳ちゃん」

優しく私の手を握るとそう嬉しそうに言った………。




< 623 / 714 >

この作品をシェア

pagetop