禁域―秘密の愛―【完】

「………そうは思わないか? 綾瀬 瞳」

今度は、桐谷 光が私を刺すよう強いな眼差しで見つめてきた。


私を………試しているの?

桐谷 光の表情からはその真の意図を悟る事ができない。

だけど…………

「………私は、何だってします。 巧と一緒にいられるなら………何だって。 条件を出してください」

だけど、私は巧と一緒にいたい。それだけが願いで、その為なら何だってしてきたーーーー。 なので、今更何を言われようとそれに取り組む覚悟は出来ている。

そう思いハッキリとした口調で、桐谷 光を負けじと強い瞳で見据えると僅かながら彼は目を見開き私を見た。

「…………成る程。 では、見せてもらおう。 綾瀬 瞳、君が次期桐谷商事の社長で私の息子である桐谷 巧に相応しいかどうかを」

「はい」

「では、条件だ。 ーーーー巧と期間は同じ。 3年以内にまず接遇マナー、そして華道や茶道、書道の基本、そして英語、中国語、ポルトガル語をマスターしてもらう。 桐谷家の名に恥じない教養とマナーを身につけるためだ。更に、経営学の学び直し、そして我が社の歴史や今後の展望等も学んでもらう。………しかし、ここからが大切だ」

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