禁域―秘密の愛―【完】
「待たせた? 悪かったね」
「そんなに待ってないから、大丈夫。 でも優斗………」
今や有名人の優斗が、こんな街中のカフェで変装も無しに待ち合わせをして………大丈夫なのだろうか。
そう尋ねようとした時、先ほど優斗の周りに集まっていた一部の女性達が私達の方に近付いてきた。
彼女達の視線は、明らかに優斗と席を共にしている私にあった。
「園屋さん」
「あぁ、先程はありがとう」
「い、いえっ………。 そ、その質問なんですけど………そこに一緒にいる女性の方は………恋人ですか?」
そう言うと好奇心と………少しの嫉妬が混じった目で私を見つめる女性達。
まさか、こんな直球で質問されるとは………。
「………君たち、ストレートに聞くね?」
優斗もその直球な質問に驚いたようにそう答えた。
「あ、その、すみません!えっと………その。 ネットの噂とかで、園屋さんには昔、婚約まで考えていた女性がいるって書き込みがあって、目撃証言も多くて………その特徴が、そこの女性に似ているなと思って………」