禁域―秘密の愛―【完】
ブラジルにいる巧とは、この3年間頻繁に無料通話アプリを使って話してきた。
私が、語学やプレゼン、料理の勉強の話をすると巧はいつも誰よりも励まし、褒めてくれた。
けれど、ここ最近は電話をかけても"忙しいから、また今度"と一方的に切られてしまう。
「で、忙しいから、って切られるの?電話?」
「う、うん………今までこんな事無かったのに」
私がそう言うと優斗は少し黙り込んだ。 そしてーーーー
「………向こうで、ナイスボインのお姉さんに誘惑されてるとか?」
………いつか誰かから聞いたとんでもないセリフを言い出した。
「そっ、そんなわけないじゃない!!何て事言うの、優斗ッ!」
優斗の爆弾発言に我を忘れ、椅子から立ち上がり大声で私はそう叫んでしまっていた。
「え? 園屋物産の人?」
「何ーーー? 何なの?」
おかげで、私達はまた好奇の目に晒されてしまった。
「………って、ジョーダンに決まってるでしょ? びっくりした………。 ここまで取り乱す?」
「ご、ごめんなさい………」