禁域―秘密の愛―【完】
巧の笑顔を見れば………、巧が今どんな気持ちでいるかなんて直ぐに分かる。
「信頼してるんだな………、 妬ましいよ。全く」
「だから、私が後はコンテストで頑張るだけ。 きっと………それだけ」
その為には、絶対に今度のコンテストでは優勝をしなければならない。 何があってもーーーー、必ず。
「そうか。………… 瞳?」
「ん?」
「そこまで言い切ったのなら………、絶対に、コンテストは何があっても出場するんだな?」
「えっ?」
優斗の言葉に、私は一瞬耳を疑った。 何があっても………って、どういうことだろう?
「優斗………、どういう事?」
「だから、例えば………自分がどんな苦境に立たされても行くのか、ってことかな。 抽象的か?」
「ううん………、そんなことない。でも………、決まってる。血を吐いてでも、コンテストには出場する。 そして、優勝してみせる」
私は、優斗にそう言い切った。 優斗は、一瞬私の強さを持った言葉に驚いた顔をしたが、"頑張れ"と肩をポンと叩いてくれた。
けれど、この時の私は何一つ分かっていなかった。
優斗が一体、どういう意味を込めてその質問を私に投げかけたのか………。
本当に何も分かってはいなかったーーーー。