禁域―秘密の愛―【完】


愛ちゃんは、変わらず薬剤師としてキャリアを積んでいるけれど………。

「だって!! 翔季ってば今日も電話にでなかったのよ!勉強と就活で忙しいのは分かるけれど、 5分くらいなら絶対誰だって人間、時間があくでしょ?」

幼なじみで歳下彼氏の翔季君が最近、大学最後の年になるためあまり連絡が取れずしょっちゅう私に愚痴を言ってくる。

「翔季君も今、将来の大事な選択をしている途中だし………それなりに真剣なんだと思うよ? でも、翔季君は元サッカー選手のフィジカルトレーナーとしてプロサッカーチームからどっちかというと選ばれる側だけど………」

そう。翔季君は自分が足を故障した経験からプロサッカー選手の身体のメンテナンスを行うフィジカルトレーナーになりたいと考えた。

そして、それなりに学生時代から名の知れた選手であった翔季君をトレーナーとして引っ張りたいプロチームは結構な数で………羨ましい事にどのチームに行くか彼は悩んでいるらしい。



「そうよ!トレーナーとして 引く手数多なんだから、ちゃっと良いチームを選んでさっさと電話に出なさいってことよ!もーーーー!こうも無視され続けるとムカついてくるわよ!」



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