禁域―秘密の愛―【完】
「当然だろう。 私は君が才能を見せたら巧との仲を許すと言った。 そのチャンスを自ら逃すんだからな」
桐谷 光は容赦なしに次々と自分の言いたいことを言ってくる。 それがナイフのように、私の心に刺さってくる。
でも確かに………そうだ。 今、ここで巧の元へ行けば巧と私との仲を桐谷 光に認めてもらえなくなる。
けれど…………
「…………どうしたの? 瞳」
私の様子がおかしいのを感じ取ったのか、愛ちゃんが話しかけてきた。
「…………愛ちゃん」
「何………?」
「私…………、 巧といることよりどうしても、譲れないものがあるって………分かったの」
「え………? な、何言ってるの、瞳? どうかしちゃったの………!? 瞳にとってそんなのがあるわけなーーーー」
「…………あるの」
私はそう言って………強く愛ちゃんを見据えた。
皮肉にも………、気が付いてしまった。
巧が今………、生死の境を彷徨っている………その事から。
気が付いて………しまった。