禁域―秘密の愛―【完】
高校の中へ入ると、 その何もかもがあの頃のままだった。
少し古びた校舎に、時折私達が着ていた制服を着用した生徒が通りかかり私達に頭を下げる。
私が手入れを良くしていた学級庭園もその姿はあまり変わらず綺麗な花々が咲いており嬉しくなった。
「こんなに変わってないなんて………タイムスリップでもしたみたい」
「どこでもドアってやつがもし開けば、こんな感じだろうな?」
「ふふっ………そうかも」
そんなたわいの無い話をしている内に、休憩所に着いた。
「わぁ!ここも全然変わってない!」
私は、懐かしさでつい周りを見渡した。
ドリンクが買える自動販売機があり、そして何よりガーデンテラスのような作りになっているそこは今でも変わらず素敵だった。
「すごいなぁ、あれから大分経ってるのに変わってないなんて………」
そう言いながら、私は思い出していた。
………色んな事がここではあった。
かつて、かれんちゃんに巧の想いを告白され、自分の想いを再確認した。
そして何より………巧に初めて好きだと言えた。
そのような記憶が走馬灯のように蘇る。