禁域―秘密の愛―【完】


う………そ。

本当に………、本当に、これは夢ではないのだろうか?

巧が私に………プロポーズをしてるなんて………。

「…………ッ、あ」

あまりの衝撃に力が抜け、私はその場に座り込んだ。

「ーーーー瞳!?」

そんな私を巧は直ぐに支えてくれた。

「ご、ごめんね、巧………。 びっくりして力が抜けちゃった………」

「瞳………」

「夢………じゃないよね? 本当に………本当?」

「え?」



「…………本当に……….、私を巧のお嫁さんにしてくれるの………?」

私は巧の腕にしがみつきながら、その答えを高鳴る心臓の音を聴きながらに待つ。

そしてーーーー

「ーーーーあぁ。 瞳が俺で良いのなら………お前は俺のお嫁さんだ」

そう言って優しい瞳をし、微笑む巧を見て………私は、想いが抑えきれなくなり巧に抱きついた。

「っ、巧………! なるっ………! 私っ、あなたのお嫁さんになるっ………!」

私は今までにない嬉しさと、感動で涙を流していた。

「ありがとう………瞳」

「巧っ………」


ーーーーあぁ。 幸せ過ぎて………、このまま時が止まってしまえばいい。


そう思っていた時だったーーーー



『おめでとうーーーーーッ!!』




< 697 / 714 >

この作品をシェア

pagetop