禁域―秘密の愛―【完】
『…………!?』
背後から急に、 大勢の声がし巧と私は驚いて振り向いた。
ーーーーすると、そこには更に信じられない光景が広がっていた。
「きゃーーーーっ!!おめでとう! 瞳!」
「おめでとう!瞳ちゃん!こうなるって、分かってたわよ!ね、 蓮!」
「そうだな」
「おめでとうございます!瞳さんに桐谷先輩」
「おめでとう、瞳ちゃん! 年をとってからこんな嬉しい事があるなんてのぉ………」
「おめでとう! 瞳さん、巧!」
「み、皆んな…………!?」
愛ちゃんや、かれんちゃん、藤咲君はもちろんのことーーーー、そこには、翔季君や、巧のおばあちゃんに朝香さん………、そして啓史さんと桐谷 光に………優斗もいる。
そこには私達に関わってきたありとあらゆる人達が………勢揃いしていた。
「こ、これは………」
一体どういう事だと、 巧に尋ねようとした時、彼が一目散に駆けよったのは
「優斗さん………、 あなたですか?」
優斗のところだったーーーー。
「ん? 何の事かな? 巧君」
優斗は、さも面白げに笑い巧を見ている。
そんな優斗を見て、巧は、はぁと小さくため息をついた。