禁域―秘密の愛―【完】
「瞳ーーーーーッ!!」
「愛ちゃん! 」
次に私達の元に来てくれたのは、 いつも巧との事を応援してくれた愛ちゃんだった。
「おめでとう! 本当にっ………、瞳が桐谷君とこうなって良かったっ………」
「ッ、 愛ちゃんっ………ありがとっ………」
愛ちゃんは、 滅多に見せないその涙を私の為に流していた。 そんな彼女の想いに胸を打たれる。
「桐谷君! 絶対に! 絶対に! 私の瞳を幸せにするのよ! 分かった!?」
そしてこれでもと言うほど巧に近寄りそう釘をさすように告げた。
「近いな………。 でも、 それは必ず守るから、安心してくれ。ありがとう」
「うーーーーっ………! なんか桐谷君にまだ何か言いたいけど、感動し過ぎて言葉にならないのがむかつくっ………」
「瞳さん!桐谷先輩!おめでとうございます!」
そして、そんな愛ちゃんの涙をハンカチで優しく拭いながらお祝いの言葉をくれたのは翔季君だ。
「ありがとう、 翔季君」
「ありがとう」
「俺も、 やっぱり愛の傍にいたいので東京のチームで働くことに決めました! だからもう少しすれば次は俺たちの番ですから! 待っててくださいね!」
そう言って、翔季君が高々に堂々とプロポーズをすることを宣言すればすかさず愛ちゃんが
「早く仕事に慣れて、 そうしなさいよ! 」
そうすかさず、笑って突っ込みをいれるものだから翔季君も幸せそうに笑っていた。
愛ちゃんも、もうすぐきっとずっと愛していた人と幸せになれる。
それを思うと親友として嬉しくなったーーーー。