禁域―秘密の愛―【完】
「………え?」
ーーー桐谷、君?
まさか、彼女の口からその名前がでてくると思わなかったので、思わず目を見開いて彼女を見た。
でも、桐谷君は学科問わず女子生徒に人気がある。
ただ、そのクールな印象が彼女らを寄せ付けないだけで、彼に憧れている子はたくさんいる。
"どうするの?桐谷君が、外見も性格もいい女の子に告白されたら?"
なぜ、だろう。いつか、愛ちゃんに言われたそんな言葉が頭をよぎった。
「桐谷 巧………って、私のクラスの?」
私は平静を装いながらかれんちゃんに聞いてみた。
「………そう!瞳ちゃん、桐谷君と仲良いんでしょ?」
「えっ、………わ、たし?」
「うん。何度か、花壇とかで瞳ちゃんと桐谷君が話してるとこ見たことあるの。
滅多に女子と話さない桐谷君が珍しいなって思って見てた。………ねえ、瞳ちゃん?」
「な………に?」
なんだか……かれんちゃんの視線が怖い。
私の全てを察しているような………そんな視線が。
「桐谷君と付き合ってるの?」