禁域―秘密の愛―【完】



ーーー桐谷君と私が付き合ってる?



それは………

「………違う、けど」

だけど、私は………

「ーーーそう!」

私がそう言った瞬間、かれんちゃんの顔がぱあっと輝いた。

「良かったあ」

今までに見たことがないようなかれんちゃんの笑顔。
私の中の疑惑が確信に変わる時だった………。

「かれんちゃん………、桐谷君のこと」

「そうよ。私………桐谷君のこと、好きなの」

けれど、それを聞いた瞬間、私の頭の中は真っ白になった。

まさか………、愛ちゃんに言われたことが現実になるなんて。

しかも、こんな突然に舞い降りてくるなんて思いもしなかった。

「一目惚れだったの。学校で見かけるたびに気持ちが高まっていった。あんなにカッコ良くて、文武両道で、実家は大企業。まるで、王子様。好きにならないはずがないでしょ?」

「あ………」

「ねえ、瞳ちゃん」

かれんちゃんは、完全に戸惑っている私の様子など関係ないかのように

「私………、桐谷君の彼女になりたいの。協力してくれない?」

そう笑って言った………。




< 75 / 714 >

この作品をシェア

pagetop