ディスオーダー【短編集】
赤信号なのでとまっていた車たちは、青信号になるのと同時に動き出す。
青は前へ進め、が、“常識”だから、特に何も考えないまま、ユキくんが運転する車に揺られる。
すると――。
――バッコーンッ!!!
「きゃあっ?!」
刹那、ユキくんの車が大きな振動と共に揺れる。
くるくる、くるくる。横に滑るようにして回転した車は、やがて動きをとめた。
外からはガヤガヤと、たくさんの人の悲鳴や話し声が聞こえる。
……何があったの?
反射的に閉じていた目を開けると、目の前のガラスの向こうは壁だった。
どこかぼんやりとした頭で辺りを見渡す。隣のユキくんにも目を向ける。
ユキくんは、どこかで頭を打ったのか血を流し、白目を向いて……死んでいた。
「きゃぁぁぁあああっ!!!」
「おい!この中の人、生きてるぞ!早くだしてやれ!」
「ユキく……ユキくんが……!」
ユキくんに触れることも出来ないまま、私は見知らぬ一般人に車の中から助け出された。
青は前へ進め、が、“常識”だから、特に何も考えないまま、ユキくんが運転する車に揺られる。
すると――。
――バッコーンッ!!!
「きゃあっ?!」
刹那、ユキくんの車が大きな振動と共に揺れる。
くるくる、くるくる。横に滑るようにして回転した車は、やがて動きをとめた。
外からはガヤガヤと、たくさんの人の悲鳴や話し声が聞こえる。
……何があったの?
反射的に閉じていた目を開けると、目の前のガラスの向こうは壁だった。
どこかぼんやりとした頭で辺りを見渡す。隣のユキくんにも目を向ける。
ユキくんは、どこかで頭を打ったのか血を流し、白目を向いて……死んでいた。
「きゃぁぁぁあああっ!!!」
「おい!この中の人、生きてるぞ!早くだしてやれ!」
「ユキく……ユキくんが……!」
ユキくんに触れることも出来ないまま、私は見知らぬ一般人に車の中から助け出された。