ジュンアイは、簡単じゃない。
「……ああ……疲れる…。」
「でしょうねえ……。」
噂は、瞬く間に……広がっていき。
私が廊下を歩く度に…執拗な視線が、絡まってくる。
後ろ指を指されることには、慣れていたつもりだけど……
数時間前とは、訳が違う。
学校では……彼の迷惑にはならないようにと、意気込んだつもりが。
イキナリ……この始末。
「きん~…、いつまでそうやってんのよ。人の噂もなんちゃらっていうじゃん?うじうじしてないで、そろそろ弁当食べようよ~。」
机に顔を突っ伏している私を、モモちゃんが…ゆさゆさと揺する。
「………弁当……。ハッ…、そうだ……。弁当!!」
その言葉に。
閉じかけた目を…思いきり、見開く。
鞄の中には、3つの…弁当箱。
「なにソレ!アンタ一人で、そんなに…」
「ちがーう!これは、セ……」
「…………『せ』?」
「………。せ…、背が伸びるようにと、カルシウムたっぷりじゃこ御飯の入った…特製弁当なのだ。」
「3つもたべるの?」
「ちがーう!これは、セ……」
「……………。『せ』?」
「せ、セイロンティーにぴったりのランチなのだ。」
「じゃこと紅茶が合うの?はじめて聞いたわ、そんなん。」
「………。ってことで……、ただいまより、紅茶を買って参ります!」
私は、2つの弁当箱をもって、席を…立ち上がる。
「…………。いってらっしゃ~い。」
モモちゃん、嘘ついて…ごめんなさい!
事態が落ち着くまで……もう少し、知らんぷりしていて下さい。
私には、最も危険な試練が……
待っているんです。
そう、
セナくんに………
お弁当を渡さなくては…!!!
(あ。倉橋くんにもネ。)