眠り姫はひだまりで【番外編】
「…なに………?」
二組の男子たちまで、純くんの行動に驚いているみたいで。
私の小さな呟きが確かな音として辺りに響くくらいには、周りは静かになっていた。
純くんは少し照れ臭そうに視線を迷わせたあと、しっかりと、私を見て。
やっぱり大きな声で、まるで宣言するみたいに、言ったんだ。
「…水曜日!一緒に帰ろ!」
…それは、バレンタイン・デー。
純くんの、誕生日。
放課後は、一緒に過ごそうって。
私だけじゃなく周りまで伝わるように、彼はそう言ってくれた。
…ずるいよ、純くん。
なんだかもう、また泣いちゃいそうだよ。
嬉しすぎて、もう、どーにかなりそう。
「……うん!」
泣きながら笑って返事をすると、純くんも嬉しそうにはにかんでくれた。
待ってましたと言わんばかりに、二組の男子たちがはやしたて始める。