【短編】あなたの隣で目覚められたら。
「ちょっと、これ、どういうこと?」
「え?あぁ、香織さんが可愛くて我慢できませんでした。」
てへっ、とでも効果音が付きそうな可愛い笑顔でさらっと言われてもね…
「どうするのこれ。服じゃ隠れないし髪でも隠れないよ…」
今日明日で消えるようなものでもないし。
月曜日会社に行くのが一気に憂鬱になった。
「もう…なんでこんな…。」
思わず愚痴をこぼしてしまう。
仕方ないと思う。
誰だってこうなるよね。
「好きだからです。」
「…へ?」
「俺、香織さんのことが好きなんです。」
「はっ?…だってさ、この前まで彼女いたじゃん。気が変わるの早すぎだって。」
「早くないです。てかそもそも俺、彼女いません。」
…気が遠くなりそうだった。
この子は何を言っているのかな?
「え、彼女にフラれて落ち込んでたんじゃなかったの?」
「フラれてません。落ち込んでたのは本当のことですけど。」
…意味が分からない。
誰か、私に説明してください。
「俺は…ずっと、香織さんのことが好きです。入社したての頃から。」