《完結》アーサ王子の君影草 上巻 ~忘れられた庭に咲く誓い~
「っ…わあ! つめたくておいしい~」
リタの顔が瞬時にほころぶ。どうやら人気店の評判は伊達ではないらしい。
「良かったぁ」
「俺やっぱりスズランの分もう一つ買って来るよ」
「ううん。わたしはまたライアと来れるもん」
「そうか? ……じゃあまた必ずな」
「うん! 約束ね…!」
愛らしい顔を見せるスズランに微笑み返すとつられたのかリタもにこりと微笑んだ。並んで座るスズランとリタの前に立ち、周りを見渡すと先ほどよりも人出が増して来ている。
「よし、飲み終わったらすぐ母親を探そう。物凄く込み合ってきたから少し急がないとな」
「リタちゃんのママ、早く見つかるといいね」
「うん…」
安心したのかリタはスズランに懐き、甘える様に体を密着させた。
「どうしたの?」
「おねぇちゃんいいにおいするね」
「ふふ、そう?」
二人を見やり、もしスズランが母親になったらこんな感じなのだろうかと一人で勝手な妄想をしてしまう。ごまかす様に慌てて果実茶を飲むと甘く爽快な香りが口の中に広がっってゆく。
「っ…こっちのは檸檬に蜂蜜が効いててうまいな! ……あー、これ後はスズランに全部やるよ」
「え! ライア、一口でいいの?」
「ああ、本当に美味いからスズランも飲んでみて」
リタの顔が瞬時にほころぶ。どうやら人気店の評判は伊達ではないらしい。
「良かったぁ」
「俺やっぱりスズランの分もう一つ買って来るよ」
「ううん。わたしはまたライアと来れるもん」
「そうか? ……じゃあまた必ずな」
「うん! 約束ね…!」
愛らしい顔を見せるスズランに微笑み返すとつられたのかリタもにこりと微笑んだ。並んで座るスズランとリタの前に立ち、周りを見渡すと先ほどよりも人出が増して来ている。
「よし、飲み終わったらすぐ母親を探そう。物凄く込み合ってきたから少し急がないとな」
「リタちゃんのママ、早く見つかるといいね」
「うん…」
安心したのかリタはスズランに懐き、甘える様に体を密着させた。
「どうしたの?」
「おねぇちゃんいいにおいするね」
「ふふ、そう?」
二人を見やり、もしスズランが母親になったらこんな感じなのだろうかと一人で勝手な妄想をしてしまう。ごまかす様に慌てて果実茶を飲むと甘く爽快な香りが口の中に広がっってゆく。
「っ…こっちのは檸檬に蜂蜜が効いててうまいな! ……あー、これ後はスズランに全部やるよ」
「え! ライア、一口でいいの?」
「ああ、本当に美味いからスズランも飲んでみて」