俺しかいない



「俺、桜のこと好き」




唐突に口から出た言葉。




息ができないほど

心臓が爆発しそうなほど

頭の中が真っ白で

ただ君の笑顔だけしか

俺の目には映らない

君が恋しくて

愛しくて…





だけど…















「私も翔は好きだよ?」




笑って答える桜の中には

俺の心など

映ってはいなかった。



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