『華國ノ史』
 ボーワイルド率いる煌皇軍は即時撤退。

 
 しかしこの水晶山の付近に復讐心を焚き付けた元フェネック配下二千を残す。


 決死の覚悟で敵を通さぬ事を誓った騎馬軍を残し、

 セブン達を諦めたボーワイルドは華國王都を目指す。

 
 先に進ませていた攻城兵器の部隊に合流する。

 
 更には召還していた本国に待機させている予備軍を吸収。

 
 中央関所の守備兵を密かに西の関所から合流地点に向かわせていた。

 
 それに呼応し本国からも援軍を送られる。

 
 だが、山脈西側からの山脈勢力の襲撃を受け、

 西渓谷の防衛強化に回した為に思った以上の数は集まらなかった。

 
 それでもその数一万七千。

 
 この時の迫るボーワイルドを察知した華國は各地から至急王都の防衛に援軍を要請する。

 
 華王は逃げず王都で迎え撃つ覚悟であった。

 
 しかし、その数五千。

 
 東に戦力を割いた直後でのボーワイルドの出現であった。

 
 それも煌皇軍の策略の一つである。

 
 損害を恐れず攻める東側の煌皇軍に警戒した上での事であった。

 
 王都がいかに大きな壁を持っていたにしろ戦力差は大きい。

 
 ボーワイルドは初めて華國王都領内へと、それを滅ぼす為にその足を踏み入れるのであった。
 
 

  

 
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