好き嫌い。
現在進行形・2

その1

どれくらいぶりだっけ?


陵と別れたのが20歳の時だから…やだもう、8年間ご無沙汰なの⁈



そりゃ痛い筈だわ…。

…なんて考えてた。痛いから、何とか違う事を考えてみたのだけど、無意味だと分かって辛い。



「ミノリ、大丈夫か?」


痛みに顔を歪めた実里を見て、康太は先へ進むことを止め心配する。


「まさか…」

「違っ…ずっと…してないから…」


途切れ途切れの声は艶を含んで、吐息混じりになる。



「残念…初めてかと思った。でもいいよ、初めてじゃなくてもミノリはミノリだからな。なんか夢みたいだ。
ずっとこうしたかった。」


ふわりと頬に触れた手が震えている。


「康太…?」

名前を呼ぶと、ピクリと反応する。


「マジやばい。…ミノリとセックスしてると思うだけでヤバくなる。」


切なそうに笑う康太の気持ちは、康太にしかわからないけれど。


ひとつになれた幸せは、2人一緒。


こんなにも幸せ。

< 46 / 83 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop