二番目の女。
「んー…ごめん、言いすぎたな」


見知らぬ彼は声のトーンを戻してベットからむくっと上半身を起こして私を見た


『大丈夫、ですよ…』


あーあ…泣きそう



私は立ち上がって

『何か飲みますか?』

彼に背中をむけながら言った



「んー、俺帰るよ」


『そうですか…?』

背中をむけたまま聞く私は不自然かもしれない。



「じゃあ、バイバイ」

そう言って彼は背中をむけてて可笑しい、とかそういう事は一つも聞かずに玄関に行き靴を履いていた



『…さよなら』



「ん」

彼は短く返事を返すとドアを少し開けて止まった


「あ、そうそう」


『…』


「テーブルの上にある紙、見てね」

意味深(いみしん)な言葉を残して家を出ていった
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