二番目の女。
――――――――……
――――――――――――……


あれは、二人の5か月記念日だった。


彩海は同じバイトの子がバイトをやめるらしく、ご飯を誘われ、断われる状況じゃないからご飯に行く事になった


「―胡桃、私行くからさ…」


『うん』


「修平が家来たら、私の家にいさせて?」


『分かった』



彩海はそれを聞くと、


「修平の事とらないでよ?」

少し意地悪っぽい声で言った


『…とるわけないじゃん』

私は苦笑して返した。


「…分かってるよ!胡桃には、彼氏いるしねー」

そう言って彩海はピアスをつけながら私に笑いかけた。


痛み一つないサラサラの茶色のセミロングが揺れた。


姉は綺麗だ




『勿論!彼氏一筋ですよー』

私は彩海に聞こえるように声を張り上げた。


本当は、彼氏なんていない。

もう別れていた。


'胡桃の姉の彩海ちゃんに近づきたくて付き合ったのにさ…彩海ちゃん彼氏いんじゃん'

そう言って振られたんだっけ。
< 18 / 179 >

この作品をシェア

pagetop