スレイブプリンセス
イヴがいなくなった庭でポツンと花畑に座るエデン。
「まったく我儘だな。俺のお姫様は…。」
「そんなこと言うから、恥ずかしがるんじゃないか?」
男の人の声が聞こえる。
エデンは花畑にある一つの木を見てため息をはいた。
「おい、バイオ。いい加減でて来たらどうなんだ。」
エデンがそう言うと、木の影から赤い髪の毛で狼の耳と尻尾をした狼族の青年バイオが出てきた。
「あんな熱々なキス目の前でされたら俺でも真っ赤になるわ。」
笑いながら言うバイオ。
「じゃあ、見るな。」
「しょーがないだろ、俺はイヴの護衛様なんだから!」
二カッと笑い、言う。
「護衛?そんなの誰が決めたんだ?」
「俺ー!だってさ、イヴ守ったら、イヴに撫でてもらえるんだぞ!イヴの撫で方は優しいし、最高に気持ちいいからな!」
キラキラと目を輝かせて言うバイオ。
そんなバイオをエデンは睨む。
「変態。それから、イヴの事呼び捨てにするな。呼び捨てにしていいのは俺だけだ。」
「変態じゃないわ!狼なんだから仕方ないだろ!本能だ!それにさ、本当お前独占欲すごすぎ」
「しょうがないだろ、好きなんだから。」
エデンは赤い顔してそっぽを向く。
「お前も初々しいなー。でも、本当に手加減してあげろよー。それから、仲直りしてくれ。」
「喧嘩などしていない。」
「あー、そうですかー。そういえば、俺、用があってお前に会いに来たんだよな。忘れてたわ。」
「それを早く言え。」
「わかったよ…。」